バルセロナはオワコンなのか

名門FCバルセロナが、揺れている。12/8のCLGS第6節バイエルン戦で3-0の完敗を喫し、約20年ぶりにGS時点での敗退が決まった。バイエルン相手の負けは仕方のないことだが、CL6試合で2得点9失点という惨状は見逃せない。そしてCLだけではない。リーガでも開幕から低空飛行が続き、ほぼ5割の日程を消化したところで首位マドリーと16pt差の7位に沈んでいる。

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そう、今年のバルセロナはとにかく勝てないのだ。格上チーム相手はもちろん、中堅どころ相手にも攻めあぐねて、少ないチャンスをものにされて負ける試合を何度見たことか。今季のバルサには決定力が絶望的に不足している。チーム1の決定力を誇るアンスは怪我がちで無理はさせられないし、代わりのFWを獲得するだけの資金もない。まさに詰んでいると言っていい。

 

では、勝てない&資金難で苦しむ今のバルセロナは終わってしまったチームなのだろうか。バルセロナというチームに未来はないのだろうか。

自分の答えはである。チームスポーツには必ずサイクルというものが存在する。今のバルセロナは過渡期にあり、チームの再建を図っている状態にあるのだ。

 

以下の写真を見てほしい

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これは18/19シーズンのCL準決勝リバプール戦2ndlegのスタメンである。

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そしてこれが、最新のバイエルン戦のスタメンである。この二戦で変わったスタメン6人の比較をしてみるとこうなる。

ロベルト(当時27歳)→アラウホ(22歳)

ラキティッチ(当時31歳)→F・デヨング(24歳)

ビダル(当時31歳)→ガビ(17歳)

コウチーニョ(当時26歳)→デンベレ(24歳)

スアレス(当時32歳)→メンフィス(27歳)

メッシ(当時31歳)→デスト(21歳)

これだけでチームに明らかに若い選手が増えたということを理解してもらえるだろう。この他にも、ゴールデンボーイ受賞のペドリをはじめ、ニコやアンスやエリックガルシアなど、20歳程の有望選手が多く所属しているのが今のバルセロナなのだ。若手選手の質なら欧州でもトップクラスであり、順調に世代交代が進んでいると言っていいだろう。

 

勿論、世代交代を言い訳にしていいチームではないことは分かっている。バルセロナというチームは常に勝ち続けること、しかも美しく勝つことを求められている。ここのファンは世界一うるさいのだ。

だが、我々クレは近年のバルサの栄光はメッシあってのものだったことを理解しなければならない。ペップバルサ時代、MSN時代、バルベルデ時代、欧州で強さを見せたバルセロナの中心にはいつもメッシがいた。去年のクーマンバルサもメッシのお陰で何とか勝てていた(それでも強豪相手にはさっぱりだったが)というのが紛れもない事実だ。ゴール、パス、ドリブル、FKと全てを高次元でこなすメッシの代わりなど誰にも務まるわけがなく、メッシが抜けた後バルセロナが弱体化するのは避けられないことなのだ。

 

いつかメッシがチームを離れる時がやってくる。その時期が多少早まっただけで、現状を悲観しすぎるのは違うと思っている。中々結果の出ない日々が続くかもしれない。再び欧州の舞台で活躍するまでには時間がかかるかもしれない。でも、我々に出来ることはそれまで我慢強く待つことだけである

再建にはそれ相応の代償が伴うかもしれない。シャビのお眼鏡に適わなかった若手は換金のために売られるだろうし、何人かのベテランも血の入れ替えのために首を切られるだろう。それに関しては覚悟を決めないといけない。

 

アルミン・アルレルトは言っていた。

「何かを変えることの出来る人は、何かを捨てることの出来る人だ」と。

前に進み続けるためには、何かを犠牲にする必要がある。その先に何があるかは分からないが、でも未来は進み続けた者にしか分からない。いつか栄光を取り戻すその日まで、我々はチームと共に進み続けるのだ。こんな所で俯いてばかりいられない。ファンに出来ることは死ぬまで声を出し続けることくらいしかないのだから。

 

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Today and always, força Barça!